横浜「九つ井」

 「横浜で美味しい蕎麦が食べたい」といっていたところ、知人より「九つ井が断然美味しい」という話を聞き、それはぜひいってみないとなあと思ったわけです。ちなみに僕は「九つ井」を「くつい」と読んでいたのですが、正しくは「ここのついど」と読むらしいです。奥が深い。

 そんなわけで仕事終わりで空腹の中、横浜を歩いて「九つ井」へ到着。お店自体は地下にあるのですが、入り口からして雰囲気があります。なかなかひとりでは入りにくいなあと思いながらも、空腹には勝てずいざ店内へ。
 そして入りにくい予感的中。食事処兼飲み屋さんでした。店内はカップルとか忘年会やってる団体さんで賑わっています。「ランチやってる時間に来るべきだったかなあ」と思いながら、とりあえず、ざる蕎麦を注文。

 これが確かに美味しい。甘いつゆにコシのある蕎麦が絡んで、のどごしも素晴らしい。付け合わせのごまや大根を入れれば、また違った風味も楽しめて実に良いのです。
 ただ上品な量のお蕎麦なので、お腹の空き具合もあまり満たされず。もう少し何か食べたいなあと思ってメニューを見たところ「おぼろ豆腐」があったので、頼んでみたのですが。

 目の前にいきなり七輪が。なんだと思ったら、その上に土鍋を載せ、熱々のおぼろ豆腐が楽しめる趣向らしいです。

 早速、熱々のおぼろ豆腐をいただきます。もともと豆乳鍋の中に豆腐を入れるらしいのですが、豆乳が苦手だと伝えたら昆布だしの鍋にしてくれました。この心遣いが嬉しいですね。甘辛いぽん酢が添えられていたのですが、何もつけなくても十分美味しい。豆腐好きなのであっという間に平らげてしまいました。
 締めはやはりそば湯です。一息つく頃にはお腹もちょうど良い感じで満たされることができます。欲を言えば蕎麦饅頭とか食べたかったなあと。それだけは少し後悔したのですが。

 レジでお土産用が売っていたので購入しました。蕎麦饅頭と黒糖饅頭。あんこの甘さがしつこくなく、皮も美味しい。食事をする時に是非味わってもらいたい甘味ですね。最中もあったのですが、それはまた別の機会にしようと思います。

 いや、お蕎麦は確かに美味しいです。田舎蕎麦も好きだけど、ざるで食べるならやはり上品なそば粉のほうが個人的には好みなので、実に満足できました。
 ネックなのは値段です。ざる蕎麦におぼろ豆腐、ウーロン茶にお饅頭(3つ)を頼んだだけでお会計が三千円近く。純粋にお蕎麦だけを味わいたいのなら、ランチタイムか、別の店を利用した方がいいかもしれません。もっとも、「九つ井」のクオリティに負けない蕎麦屋を探すのも難しいかも知れませんが。
 それともう1つ、夜の営業時間内にひとりで入ると、ものすごく居心地が悪いです(汗)。いや、店の雰囲気は落ち着いて過ごしやすく、店員さんの対応も良いのですが、お酒飲まないとなるとやっぱりね……。というわけで、誰か連れ添って一緒に行くことにしましょう。僕は次回からそうします……。

公式サイト 九つ井横浜店